東京中野の縫製工場「辻洋装店」| 縫製技術者を育成すること

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BLOG 2017.11.20

縫製技術者を育成すること


辻洋装店の社員のなかに、誰かに頼まれて入社した人は一人もいません。
皆、ファッションが好きで洋服作りが好きで一流の技術を身に付けたい人が自分の意思で辻洋装店を選んでくれています。
誰しも高い志を持って社会人としての一歩を踏み出しますが、その熱い想いも日常の仕事の中で維持し続けるのは難しいことなのかもしれません。

社長も見守るなかで社内テスト

「やばい・・・!!5年でリーダーになるつもりだったのに、私何もできない・・・」
あるとき、4年目の社員がつぶやきました。その頃は若手社員の技術習得速度が遅くなってきていることが仕事にも影響を及ぼし始め、会社全体で危機感を抱いている時でした。

新入社員もテスト中

そんな状況の中、一人のリーダーがこう言ったんです。
「やっぱり・・テストしてあげませんか?」
彼女は自分の新人時代に厳しいリーダーの元で定期的に個人テストを課せられイヤでイヤでしょうがなかったこと、でも今となっては感謝していることをたどたどしく語り、
“私は嫌われてもいい”と言ったんです。
技術者として“何もできない方がかわいそう”だと。

こうして復活した辻洋装店の社内テストですが、カリキュラム作成から練習材料の準備、勉強会、テスト、採点の方法など試行錯誤しながら改良に改良を重ねてやってきました。

採点中 本人の感想にアドバイスを添えて返却します

教える側も準備に相当な労力を使うので苦労は絶えませんが、配属先によってバラツキのある個人レベルを修正できたり、社内のやり方を統一できたり、仕事外でのコミュニケーションになったり、と嬉しい副産物もあります。
リーダー達が後輩の成長を自分のことのように喜んでくれるその気持ちと教えられる後輩の感謝の気持ち、この二つを大切にしながらじっくり確実にいきたいと思います。

・4年前のテスト

東京都内の高級婦人服縫製工場三兄弟の三番目
ツジゴウ

 


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