縫製班長13年目
伯田 祐香里辻が有名なブランドを縫っていると知ったので興味を持ちました。実際に見学してみると、少人数のグループ生産で若い人がすごく綺麗な服を縫っていて驚きました。私はとにかく技術を高めたいと思っていたので、辻ならレベルの高い縫製技術を身につけられると思い、エントリーしました。
アトリエで量産製品の縫製をしています。1年目はアイロン、2年目以降はミシンを踏んでいます。6年目となる年に、班長になりました。
いろんな特殊ミシンで特殊な工程をやるのが面白くてたまりません。あとは、高度な縫製技術を丁寧に教えてくれる上司がいること。それとやっぱり、社内での人間関係が良い所が一番です。
縫製工場といえば、ライン生産でただ黙々と一つの作業をこなしているイメージしかなかったので、辻で初めてグループ生産というのを知って驚きました。今は丸縫いもするし、いろんな工程ができて仕事の面白さが分かってきました。
いろんな工程をやらせてくれる所、が一番でしょうか。自分の作った服を誰かが着用していたり、店頭で見かけたりすると、思わずガッツポーズが出ます。
一年目の時、先輩たちの動きが見えずに班長から「気が利かない」と怒られてしまいました。悔しくて見返してやろうと頑張ったら「変わったよね」と言ってもらえて・・・あの時は泣くほど嬉しかったです(泣)
針穴が残る生地を扱っているのにやってはいけない縫い直し・・・三度目の裁ち直しを出してしまった時は裁断部の方々に申し訳なくて情けなくて、思考停止状態になりました。
とにかく人間関係が良いです。女性だらけの会社だけど、みんなサバサバしてるので先輩後輩あまり壁がなく仲がいいです。
入社後すぐに新入社員研修があってこれから社会人としてどうあるべきか教えてくれます。その時に同期との仲も深まります。技術的には社内勉強会や社内テスト、社外のパターン講習なども受けさせてくれます。取引先のコレクションも楽しみの一つです。
ちょっとした疑問でも聞いたら丁寧に教えてくれます。なんでも相談に乗ってくれる頼もしい先輩たちばかりなので、自分もそんな上司になれたら・・・なります!
班長になってからは班の空気が重くならないように意識するようになりました。仕事以外のことでも少し喋ってコミュニケーションをとるようにしています。
あまりネガティブにならないことでしょうか。結構引きずるタイプなので(笑)もちろん反省はしますけど、必要以上に気にしないようにしています。
目を肥やしたいです。一流のものとそうじゃないものを見極める目をもっと養いたいんです。あと、仕事中でも笑顔を忘れないようにしたいと思います。
仕事はハードだし、最初は全然上手にできなくて落ち込むことばかりだけど、本気で技術を身に付けたいと思ったら必要なハードルばかりです。ぜひ挫けずに頑張ってほしいと思います。
(3年目でミシンに慣れてくるハズ。だいたい5年目で1着丸縫いできるようになります。)