サンプルチェックは前述の通り、現場・現物・現実の三現主義を大切にしています。運送便でお送りすることもありますが、出来れば最初は担当者同士が直接お会いしてコミニケーションを取りたいものです。
初めてサンプルを目にした際の担当者の表情や最初に触れる箇所、目線、声のトーンなどからどこに重きを置いているのかを汲み取り、私たちもサンプル製作時のポイントや不具合などを全てお話しします。
この時間の共有が後の量産製品のクオリティー(お互いの納得感も含めて)に大きな影響を及ぼします。
サンプルを製作することで、より正確なお見積もりが提示できます。辻洋装店ではサンプル製作時に量産工程を前提とした詳細な工程分析をしているので、それを裏付けに納得度の高いお見積もりが可能となります。
量産の数量が少なければアップチャージが掛かります(判断は会社の規模や生産方法によっても違います)。
投入から納期までが極端に短い場合や急な依頼などには、別途特急料金が発生する場合もあります。鉄道・郵便・運送などと同様で更なるスピードにはコストがかかるのです。
製品の仕上がり(仕様なども含めて)とプライス(加工賃+パターン代+生地代+付属代等)の合意が取れたらスケジュールの確認です。ここで合意が取れないままスタートしてしまうと後から様々な問題に発展するケースがあります。製品の仕上がりとプライス、納品方法、お支払いに関しては共通認識として明確にしておきたいところです。
量産パターン、グレーディング(サイズ展開)、原反、付属などの資材がすべて到着する日程(「投入」と呼んでいます)と社内の生産状況を考慮し、量産製品の完納予定日をお約束します。投入の際は、全ての資材が揃ったことを確認してから生産をスタートします。
※万が一、一部の付属が必要な日に届かなかった場合、生産現場が止まってしまいます。生産現場にとって作業が止まることは絶対に避けなければならない取り戻すことが出来ないロスなのです。仮に現場を埋める「別の仕事」があり、手は空かなかったとしても、いったん中断した流れを後から取り戻すのは非常に困難です。生産現場に明るくない担当者は、現場で必要な付属が1日遅れたら納期も1日遅れる、と考えがちです。しかし、現場をそのまま止めて待たせるわけにはいかないので「別の仕事」を差し込み、止めた仕事は「別の仕事」の後に回してしまうケースもある為、2週間とか場合によっては1か月遅れになってしまう事もあるのです。この様な状況もお互いに信頼関係を築き、連絡を取り合っていれば回避することができます。
いずれにしても付属等が到着していないまま量産を進行するのは極めて危険だということがお分かりいただけたでしょうか?
次回は量産の完納までの流れです。
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