東京中野の縫製工場「辻洋装店」| 服の品格を決定づける5つの要素 その1

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BLOG 2020.11.13

服の品格を決定づける5つの要素 その1


洋服づくりの経験が浅く、普通の縫製工場で縫われた商品になにか物足りなさを感じてしまっている方が辻洋装店のモノづくりを目の当たりにすると、皆さん感動の笑みを浮かべ(時には目に涙を溜ためて)「これです!私が探していたのは!」などと仰います。
キチンと指示通りに縫われているのに、「なんとなく安っぽい」「なんかイメージと違う」でもそのなにかが具体的にはよく分からない。そんな方が多いように感じます。
服のグレードを上げ、服に品の漂う雰囲気を纏わせるためには、時にはミリ単位のほんのちょっとしたことの積み重ねがとても大切になってくるのです。

【服の品格(高級感、上品さ、優雅さ)を決定づける5つの要素】

そこで、高級婦人服を70年間縫い続けてきた辻洋装店が考える服の良し悪しや検品のチェック項目など服作りをする上でも特に大切なポイントを『服の品格(高級感、上品さ、優雅さ)を決定づける5つの要素』と題してお届けしようと思います。

TSUJIの裾

順不同でお届けしますが、【その1】の今日はジャケット、ワンピースやスカートの裾についてです。

当然ですが、裾に特徴的なデザインが施してあったり、デザインステッチが入っていたりする“品格ある洋服”もたくさん存在します。
ですが、シンプルなまつり縫いの裾がヘム(折り返された部分)の存在を忘れるくらい美しく仕上がっている商品には上品な高級感が漂い、品格さえ感じられるのです。

糸も針も極細番手です。

当然、表からは何も見えないのが理想です。
隠そうとしているモノ(この場合掬い縫いの痕跡)がハッキリと見えてしまうのはエレガントとは言い難いでしょう。
他の部分の縫製がキレイでも裾のまつり縫いが残念なだけで残念な服になってしまうこともあります。

デザインや生地との相性も大きく影響しますが、表からはヘムの存在を感じさせないような、そんな品格ある裾を作り上げている立役者が『奥まつりミシン』です。

生地の裏の繊維数本だけを掬う(すくう)ための超繊細なミシンの設定とそれを可能にする熟練の技術は一朝一夕で出来ることではありません。加えて、前後の工程を含めた各部署での創意工夫があってはじめて、美しく品格のある裾になるのです。

環縫いの一種です。

文字通り、『奥まつりミシン』はヘムの奥のほうを掬うので表からも裏からも目立ちません。
(生地の裏に貼られた接着芯の繊維を掬うこともあります)

ヘム裏側。

素材によっては手まつりよりも美しく仕上がります。

ワンピースの美しいスソ

機械設備、技術者の技や経験、パターン、裁断、プレス、それぞれが品格ある服を作るためにノウハウを蓄積していますが、その総合力が製品に表れるのです。

 

東京都内の高級婦人服縫製工場三兄弟の三番目
ツジゴウ


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