東京中野の縫製工場「辻洋装店」| 匠をたずねて

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BLOG 2022.07.08

匠をたずねて


3人1組で一着の服

東京都中野区の住宅街にある地下1階、地上2階建ての建物の扉を開くと、ダダダと小刻みに響くミシンの音が耳に飛び込んできた。その数約60台。ボタンホールだけを縫う特殊ミシンも備える。女性用の高級既製服の縫製を手がける、辻洋装店のアトリエだ。

縫製工場で一般的な流れ作業ではなく、3人1組で一着の服を縫い上げるグループ生産が特徴。ミシンを操るのは20〜30代の女性が中心だ。「品質の高い洋服を作るには、前後の工程を意識し、完成形を思い浮かべながら縫うことが重要。少数で仕上がり具合を確認しながら作るほうがいい」。3代目社長の辻吉樹さん(51)は説明する。

1947年、辻さんの祖母が創業。イージーオーダーの服を百貨店に納品していた。90年代初め、芦田淳さんが創業したジュン・アシダと取引を始め、コンピューターによる設計システムも導入。伸縮しやすい外国産生地の裁断や曲線縫いなどの高度な技術が、芦田さんに認められ、その後、仕事の中心を高級既製服の縫製加工に切り替えた。

芦田さんの次女でデザイナーの多恵さんが手がけるタエ・アシダも同社と取引。「ものづくりは感覚的な部分も多い。技術力はもちろん、身近な場所で密にコミュニケーションをとれるのも利点」と話す。

近年は、新興のメーカー直販ブランドからも仕事を受注する。消費者目線で、採算を度外視したデザインの提案が、社員の技術や感性を磨くのに役立つという。

「ファッションの中心地である東京で一針一針心を込めて感度の高いものづくりを続けたい」。辻さんの熱意あふれる口ぶりに、縫製に特化してきた自負がにじんでいた。

2022年7月7日付

読売新聞夕刊


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